冬支度が終わってすぐに熱帯夜を思い出す社畜リーマンのはなし

紅葉も見納めに近づいてきた南関東の11月。この時期は、朝の出勤時に「コートを羽織るか!?否か!?」とても迷う時期である。ちょこっとマフラーを口元までクルッと巻けば、想像以上に寒さを防ぐことが出来る。しかし、日が落ちた後の皮膚に刺さるような木枯らし風を考えると、帰宅が遅くなるときなどは「着ていくかな?」なんてなるのである。

ところが、この判断ひとつで大変な地獄を味わうことになるときもある。往々にして体験するのが、満員電車の車中においての体温上昇地獄だ。厚着の身なりに、乗車率120%以上の車内。そして、JR東日本の最高のおもてなし「暖房のヒート風」───。ヒート風が直撃だったりすると完璧な地獄。拷問。罰ゲーム───。そして、この時期に私がもれなく着衣するのは寒さのお供、庶民の味方「ヒートテック」。寒さを完璧に防いでくれる機能性バッチリのこの着衣は、体からの発熱をしっかりキープする。

ヒートテックにコートという着衣に合わせ、おしくらまんじゅう状態の車中とハイパワーのヒート風───。この灼熱地獄は、熱中症を引き起こすのではないかと思うほど私の体内の水分を放出する。

熱中症?

コートを脱ぎたくても、ひと駅の間隔が恐ろしく長い通勤快速の車中において、その懇願が果たされることはない。意識朦朧とするオサーン。脳内では、8月の寝苦しい熱帯夜が思い出され、季節感を喪失する───。

額や首筋から流れ出るオサーンの汗は、JKに見つかれば悲鳴を発せられるほどの吐出量───。「遊星からの液体X」───などと薄れゆく意識の中で思い浮かんだダジャレは、現状の問題を解決することはなく、駅についたら乗客協力のもと引きずり降ろされるレベル。そして、朝のコートを羽織るという軽率な判断を悔やむわけだ。

こんなことは二度と経験したくないからこそ、私は、真剣に、真面目に、本気で朝の天気予報を凝視し熟考する。毎朝真剣に天気予報を見るお父さんを敬いなさい───とJK達に忠告すると同時に、お父さんの脳内を解説してみた今日の投稿。

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