歯ぎしりがヒドイ私はマウスピースを装着して寝床につく。これを怠ると歯の擦り磨耗が激しくなるばかりか、差し歯などは破損してしまうようだ。高額の差し歯をみすみす破損に導くわけにはいかないので渋々マウスピースを装着してているのだが、自分の歯型から作られているマウスピースゆえピタリとハマり違和感は最小限。慣れれば全く気にならない。
時に夜中に目が覚め「水でも…」とキッチンへ向かうも、マウスピースを装着したままでの飲水はとんでもなく気持ちが悪く抵抗がある。そこで飲水前にはマウスピースを取り外すのだが、今度は外したマウスピースを再度装着することに抵抗感が生まれる。これは、一度脱いだ靴下をもう一度履くのに抵抗があるのと近い感覚で、物理的な被害が身体に及ぶわけではないが私にとっては精神衛生上よろしくないことだ。
そこで受けたダメージがその後の睡眠を心地よくないものに変えてしまうことで、起床後のポテンシャルに影響を与える。だからといって、夜中に少し目が覚め飲水するだけのために洗浄液を使ってマウスピースを洗うなんて億劫だ。水分を補給しすぐにでも寝床につきたいのだから。
…まとめてみる。
1.水を飲みたいがマウスピースをつけたままでは嫌だ
2.外したマウスピースは洗ってからでないと装着したくない
3.用が済んだらすぐに寝床につきたい
この3つの問題を解決する必要がある。(「気にしない」という解決策は我慢を強いることになるので不採用とする。)
さぁ、どうするか…。コチラを立てればアチラが立たず。3方善しとするためには…。
考えた。朝から晩までふと気が付くとマウスピースのことを考えている自分がいた。マウスピースについてここまで深く考えるのはマウスピースメーカー、歯科医、プロボクサーとその関係者、格闘技・アスリート系の関係者、それとコスプレイヤーくらいではなかろうか。それらの人々に勝るとも劣らないくらい考え続けた。
その甲斐あってか数週間後。考察に考察を重ね導き出した斬新な解決法が見つかった。これは画期的なアイディアだ。
そのアイディアとは「もう1個マウスピースを買う」だ───。