人の成長を促す3つのこと

人の成長を促してくれる3つのモノ。それは「旅」「読書」「出会」であると誰かに聞かされた。確かに…と納得できるこれらは全て、私の人生の中で足りなかった経験であり後悔しているものでもある。

「旅」は世界の大きさを感じることで人生観を豊かにし、優しさに感謝できるイベントである。自分のテリトリーを超えて知り得た世界観は、夢と希望と人間性を見つめ直す良い機会だ。世界の広さを感じると同時に自分の小さな存在にフッと力みが消えていく。これに気が付きたのはつい先日のこと。

「読書」は想像力と知恵を養うための最高の行為である。経験では得ることができない出来事や状況を模擬的に感じ、自身の感覚との相違を確認できる良い機会だ。過去と未来、空想と現実、趣味と教養、人知の広さを感じることができる。これに気がついたのはつい先日のこと。

「出会」は、自分の価値と存在感を確認できる心の拠所となる瞬間だ。偶然の出会いから新しい価値観や世界観を知ることができるこの出来事は、人の心の深さを感じさせてくれる。これに気づいたのもつい先日のことだ。

前記の通り、成長に必要な3つのコトを理解するまでに40数年かかった訳だが、あまりに時間がかかりすぎたことを後悔している。
今となっては「旅」を経験したくても、持病の腰痛が重い腰をより重くしてくれているし、方向感覚は年々その精度を狂わしている。
ならばと本を手に取り「読書」に励もうとするも、進行中の老眼があらゆる文字を滲ませる。そればかりか3名以上の登場人物が同じ場所に集まると、誰を描写した文章なのか全く理解ができない。

「歳はとりたくないもんだ」と、まだまだ現役社会人のアブラギッシュ男子の私が嘆くと、隣で優しく頷いてくれるご老人。私の存在価値を確認できた「出会」が果たせた瞬間だった。

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