マイノリティを守る正義の味方がいないから…

気温が25℃を超える日々が多くなってきた今日この頃、薄着の女性も増えてきた。ノースリーブやホットパンツなど、露出が多くなることはオトコとしては嬉しい半面、オサーンとしては目のやり場に困る…。目を背けようと心に誓っても、なぜか目がいってしまうのはオトコの性───。対象が”若さ”というカテゴリーに部類されない女性に対しても肌の露出に敏感に目が向いてしまうのは本能なのだろうか───。

そんな本能が人一倍強力な私は、駅のホームでは露出の多い女性の近辺で車両を待つことはない。それは「痴漢冤罪」を恐れているから─── 。「絶対にやっていない!」という事実があっても、疑いをかけられたことによるプレッシャーで「バレた!」かのようなリアクションになってしまいそうなことが容易に想像できる小心の私─── 。

直立不動できっぱりと「なにかの間違いでしょう」と落ち着いて否定を発することができればこんな悩みも無くなるのだろうが、それが出来る自信は皆無───。確実にキョどることが見えているのは、自分と正直に40年以上も付き合ってきたから分かること。

車両内で不意に腕を掴まれ「この人痴漢です!」と周囲に告知され、駅のホームに引きずり降ろされた油まみれ汗まみれのオサーンを、だれが潔白と証明できるのだろう。「疑わしきは罰せず」とは言うものの、本当にそうなのか─── 。極度の緊張しいで小心者のオサーンがキョどる姿は大多数が「怪しい」と思うだろう。そんな状況下で、それに異議を申し立てる人はこの国にいるのだろうか─── 。

「多勢に無勢」という言葉があるように、有史においてあらゆる戦いに勝利したのは”マジョリティ(多数派)”である。さもなくば、勝利したからこその「マジョリティ」───。

「多数派に属している安心、そうでない不安───」という本能が宿っているかもしれない以上、冤罪を助けてくれるであろう日本人に出会うことは期待はできない。だからこそ自分の身は自分で守らなければならず、露出の多いこの季節は私にとって孤軍奮闘する時期なのだ。

こんなことを考えている最中「 赤信号みんなで渡れば怖くない」という言葉を思いだした。なんとも的を射た、多数派好きの日本人を象徴した言葉だろうか。これを言い出したのは誰だろう?調べてみた。─── へぇ~。思わず関心…。

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