食い込んだパンツが悪いのか俺が悪いのか

私は今、パンツが食い込んだ状態で人と立ち話しをしている。

仕事の打ち合わせとも世間話しともとれる立ち話しのため、ソソクサとその場を離れることはできない。食い込みはお尻側で、感覚的にはTバックを履いている感じに近い。とはいってもTバックのパンツを履いたこともないし、持ってもいないからその感覚が実際のそれと同等かどうかはわからない。

「Tバックの感じ」とはあくまで感覚的な表現だ。私のパンツは小さめに作られているようで、この感覚は最近頻繁に味わう。「単に太っただけだろう?」と指摘されようものなら、「私のーーーーパん…パンツはぁ小さめにウアーーー作られているんですアーーーー!だってアーーーー!と一世を風靡した議員張りの回答をするようにしている。

それにしても「パンツの食い込みはこんなにも人の注意力を散漫にするものか!」と改めて感じている。落ち着いて話ができないばかりか、すれ違う人に中に透視能力をもつエスパーがいたらと考えただけで赤面してしまう。

社畜の制服”スラックス”を履いているのにも関わらず、ハンケツ丸出しでいるような気分。先刻トイレに立ち寄ったときに、パンツのウエストをグッ!と引き上げすぎたことが原因でこうなったのか?はたまたこのパンツを履いている時だけの症状なのか?答えの出ない自問自答を脳裏で繰り返す。

こんな状態だから立ち話しの内容など頭に入るわけもなく、なんとなく惰性で返事をしているだけの状態で、後日「あのとき話したアレッてどうなってます?」なんて聞かれても、「あーその時はパンツが食い込んでいて内容をはっきり覚えてないんですよねぇ」なんて答えることもできず「そろそろです」なんて蕎麦屋の出前みたいなことを言うことで精一杯なんだろうな。

これを克服するためには、逆療法でいちどTバックをガチで履くしかないのかもしれない。大き目のサイズを購入すれば…。というアドバイスに対して「私はぁアーーー、そんあに大きいウーーーアーーーお尻じゃなぃんでぇすオーーーー」と回答するようにしている。

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