考えすぎが人の行動と自信を制限させるという話

今日は朝からソワソワが止まらない。なぜなら顔のほぼ中心部、鼻のあたりがムズムズし、私の頭の中は「もしかしたら、鼻毛が出ているのかもしれない───」という羞恥心の塊だから。

家を出てから駅までの経路において、鏡が設置してある場所を通過するタイミングはない。駅についてもトイレへ立ち寄らなければ「ジ───ッ!」と観察できるほどじっくりと鏡を覗き込む事はできそうもない。そしてそんな時に限ってベストのタイミングで電車がホームへ滑り込む。出社ルーチンを寸分違わずトレースする社畜において、ルーチン以外の行動は体が上手く反応しない。

超までいかない満員電車でも続くムズムズ───。そっと手を伸ばし、鼻を掻くふりをして集中力を高め繊細に指先に毛先的な感触がないかを確かめる。───毛先的感覚が指先に触れたような、そうでないような───。

どうするどうする。人差し指と親指を使って引き抜こうものなら、周囲の視線がきになってその選択はできない。スマートなリーマンなら鏡の1つでも携帯しているのだろうが、オサーンリーマンがそれを持つと痴漢アイテムと間違えられる可能性のほうが高くなる。───などと無駄な警戒心がこの事態を招いていることについて大いに反省。

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ムズムズ、ムズムズ───。

未だ車中。スマホアプリ「ミラー」をダウンロード、4Gのネットワーク速度の速さに感謝しながら起動。使い方を確認すると、それはどうやらスマホのカメラを利用した「自撮り」を鏡と表したもの。どんなものでも構わない。今は鼻毛の突出確認が最重要課題なのだ。

スマホを顔に対して水平に、鼻に対して直角にセット。周囲の目線に細心の注意を払いながらも、光の具合を計算しシャッターボタンにタッチ。

「カシャ───────ッ!」

注目を浴びるオサーン。(汗)

隠し撮り失敗のオサーンを警戒視するような大衆───。よくよく考えれば、そりゃそうだ。カメラ機能を使ったものなんだから…。平静を装うも額に流れる文字通りの「油汗」。

鼻毛の突出加減に気を取られ、そんなことにすら思考が至らぬとは───。人間慌てた状況で、あれもこれもとやるもんではない───。数十分後、到着した訪問先の化粧室で「突出ナシ」を確認。「考え過ぎは ”要らぬ恥” への片道切符」という今日の教え。

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